ランニングを始める前に

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監修:豊岡 示朗(トヨオカ ジロウ) 大阪体育大学教授、ランニング学会副会長大阪国際女子マラソンのテレビ解説を25年間。ホノルルマラソンは15回完走。
走って元気な身体をキープ
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本格的な超高齢社会が到来したいま、単に長生きするだけでなく、長寿の質が問われるようになっています。

いつまでもイキイキ元気よく過ごせる身体をつくるうえで、運動の果たす役割ははかりしれません。人は男女ともに、何も運動しないと20歳を過ぎたころから体力が徐々に低下していきます。

文部科学省の「体力・運動能力調査報告書」によると、運動をしていないグループよりも週1日以上運動をしているグループ、運動時間が短いグループよりも長いグループのほうが、体力が高いということが報告されています。つまり、運動をすることによって、加齢にともなう体力低下を抑えられるというわけです。

スポーツの中でも誰でも気軽にトライできるランニングは、正しい方法で取り組めば、理想的な健康増進法になるでしょう。

ランニングは有酸素運動の代表格

運動には「無酸素運動」と「有酸素運動」の2種類があるのはご存じでしょう。
簡単に説明すると、文字通り、酸素を使わずに体内に蓄えられているATP・CP(アデノシン3燐酸とクレアチン)に加え、グリコーゲンなどの糖をエネルギーに変えて筋肉を動かすのが無酸素運動、体内に取り入れた酸素を使って体内のエネルギー源(グリコーゲンと脂肪)を燃焼させるのが有酸素運動です。

無酸素運動と有酸素運動を区別するのは運動の強さです。
短距離ダッシュのような激しい運動は無酸素運動、余裕をもって長い時間続けられる運動は有酸素運動になります。ランニングは代表的な有酸素運動です。
有酸素運動は、健康づくりに最適と言われています。

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主なメリットとして、
・運動強度が高くないので、年齢性別を問わず無理なく長く続けられる。
・生活習慣病の原因になる血中の脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす。
・体脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)が減る。
・酸素を取り入れる肺や酸素を筋肉に送る心臓が鍛えられ、心肺機能が高くなる。
・身体を支える足腰の筋肉が鍛えられるなどがあげられます。
このほかにも、交感神経と副交感神経のバランスがとれることによってストレスが解消されてリラックスできたり、寝つきが良くなったり、脳の血行が良くなって脳の機能が活性化したり、新陳代謝が活発になってお肌がきれいになったりと、良いことずくめです。
有酸素運動は毎日行うのが理想的ですが、なかなか大変です。週に3日、1日おきに1回20分以上行なうことでも十分に健康増進効果が得られると言われています。ぜひ、毎日の習慣に有酸素運動を取り入れましょう。

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